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最小分解体

やや特殊な演算ではあるが, 前節の因数分解を反復適用することにより, 多項式の最小分解体を求めることができる. 函数は sp() である.

[103] sp(x^5-2);
[[x+(-#1),2*x+(#0^3*#1^3+#0^4*#1^2+2*#1+2*#0),2*x+(-#0^4*#1^2),
2*x+(-#0^3*#1^3),x+(-#0)],
[[(#1),t#1^4+t#0*t#1^3+t#0^2*t#1^2+t#0^3*t#1+t#0^4],[(#0),t#0^5-2]]]

sp() は 1 引数で, 結果は [1 次因子のリスト, [[root, algptorat(定義多項式)] のリスト] なるリストである. 第 2 要素の [root,algptorat(定義多項式)] のリストは, 右から順に, 最小分解体が得られるまで添加していった root を示す. その定義多項式は, その直前までの root を添加した体上で既約であること が保証されている.

結果の第 1 要素である 1 次因子のリストは, 第 2 要素の root を全て 添加した体上での, sp() の引数の多項式の全ての因子を表す. その体は 最小分解体となっているので, 因子は全て 1 次となるわけである. af() と同様, 全ての因子の積は, もとの多項式と定数倍の差はあり得る.


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