f_res
パッケージは, 多変数多項式集合に対し, dense な係数をもつ
としてmultipolynomial resultant を計算する f_res.mres
,
sparse な係数を持つ
場合に sparse resultant を計算する f_res.sres
, Dixon の方法により
resultant を計算する f_res.dres
および, 付随する関数を実装している.
実際には, これらは真の resultant の多項式倍を返す場合があるが, 消去イデアル
に属する多項式を一つ求めたい場合には, グレブナー基底による消去に比較して
効率がよい場合がある.
これらの方法においては, 線形計画法, 凸包, mixed volume の計算などが
必要となるが, これらについてはフリーソフト
である cddlib
および MixedVol
を利用した. これらは
OpenXM サーバ ox_sres
としてまとめられている. これは,
ソースディストリビューションでは, 自動的には make されないが,
`OpenXM/src/ox_cdd' において make, make install することにより,
asir のライブラリディレクトリにインストールされる. これを利用して
上で述べた resultant を計算する asir 関数が,
`OpenXM/src/asir-contrib/packages/f_res/f_res.rr' にある.
これを load することで, 次節以降で述べる機能が使えるようになる.
なお, 線形計画法および凸包計算は, gmp
による
厳密計算を行うものと, 浮動小数による近似計算で行うものの 2 通りが
用意されている. 後者の方が高速だが, 誤差が生ずる場合がある.
この選択は, f_res.gmp()
, f_res.float()
を呼び出す
ことで行う.
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