N % K が 前章のプログラムで何回程度実行されるか考えてみよう.
このプログラムが最悪の動作をするのは, N が素数の時である.
N が素数の時には, K は N に達するまで 1 づつ増え
つづける.
したがって, N 回余りの計算が実行される.
よって N の 2 進数であらわした桁数を 
ここで 
 は 
-記法とよばれ,  
 が十分大きい時,  
 程度の大きさ
であるような数をあらわす.  ここで 
 は定数である.
例えば, 
,
である.
プログラムやアルゴリズムの実行時間やメモリ使用量を 入力データサイズの関数で評価することを計算量の評価という. 実行時間(時間計算量)を調べるには, 一番多く実行される文の実行回数を目安にすると よいであろう.
たとえば, 上のプログラム prime_factorization(N) の 場合は N に素数をいれた場合, ループが O(N) 回実行される. したがって次のような定理がなりたつのはほぼ明らかであろう.
アルゴリズムの性能表示は
 など
-記法を利用しておこなわれる.
 がどの程度違うか 
表にしてみてみよう. ここで 
 は
 を底とする 
 の対数である.